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【物理基礎】単元の全体像から共通テスト直前対策まで完全攻略

物理基礎は、やり方さえ正しければ短期間でも得点源にできる科目です。暗記量は理科基礎4科目の中で最も少なく、出題パターンも限られています。

ただし、「授業を履修中の高1・2生」と「共通テストを控えた高3生」では、今やるべきことが全く違います。この記事では、科目の全体像から共通テスト直前の月別対策まで、あなたの状況に合わせて読めるように解説します。

この記事でわかること
  • 物理基礎とはどんな科目か(物理との違い)
  • 高1・2向け|授業についていく勉強法
  • 共通テスト物理基礎の出題傾向と平均点
  • 共通テストで8割を取る勉強法
  • 高3文系向け|月別の直前対策ToDo
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物理基礎とは?まず科目の全体像をつかもう

物理基礎は、ほぼ全ての高校生が一度は向き合う必修レベルの科目です。まずは「どんな科目なのか」「物理と何が違うのか」を整理しましょう。

この記事は2つの読者に向けて書いています。授業を履修中の高1・2生は、このまま順番に読み進めてください。共通テスト対策について知りたい高3生は、「共通テスト物理基礎の出題傾向と平均点」のセクションから読み始めるのがおすすめです。

物理基礎はほぼ全ての高校生が履修する科目

物理基礎は、2012年度の学習指導要領改訂で導入された科目です。標準単位数は2単位で、授業時間にすると年間70時間程度にあたります。

文系・理系を問わず、多くの高校で1年生または2年生のうちに履修します。何年生で習うかは学校のカリキュラムによって異なるため、「高1で物理基礎が始まった」という人もいれば「高2から」という人もいます。

物理基礎と物理の違い(範囲・難易度・必要な数学レベル)

結論から言うと、物理基礎と物理は「同じ分野を、どの深さまで扱うか」の違いです。名前が似ているだけの別科目ではなく、物理基礎が物理の土台になっています。

物理基礎 物理
範囲 力学・熱・波・電気の4分野+原子に少し触れる 同じ4分野をより深く+原子分野を本格的に扱う
難易度 基本的な現象理解と計算が中心 応用問題・複合問題が中心
必要な数学 中学数学+数Ⅰレベルで対応可能 三角関数・ベクトルが必須。微積の考え方も登場
主な対象 文理問わず全高校生 理系で物理を選択する人

文系の人にとって重要なのは、物理基礎なら中学数学+数Ⅰの範囲で十分戦えるという点です。「物理=数学が得意な人の科目」というイメージで避ける必要はありません。

理系で「基礎なしの物理」に進む人にとっては、物理基礎の理解度がそのまま物理のスタートラインになります。物理基礎で力学につまずいたまま物理に進むと、最初の単元から苦しくなるので注意しましょう。

物理基礎の5分野一覧(力学・熱・波・電気・原子)

物理基礎では、一般的に力学から学び、その後に熱・波・電気・原子などの分野へ進んでいきます。

熱・波・電気の各分野でも、力学で学ぶ「エネルギー」や「運動」の考え方が関わってきます。そのため、物理基礎では最初に学ぶ力学の理解が特に重要であり、ここが分かれば残りの分野の理解も一気に進みます。逆に、力学があやふやなまま進むと全分野で苦しんでしまいます。

【高1・高2向け】物理基礎で挫折しないための勉強法

物理基礎でつまずく人の多くは、履修開始から数ヶ月以内に生まれた「分からない」を放置しています。逆に言えば、授業と並行して正しい勉強の型を作れる今が、最も少ない労力で得点源にできるタイミングです。ここでは、高1・2生が今日から実践できる勉強法を3つのポイントで解説します。

公式は「暗記」ではなく「なぜこの式になるのか」を理解する

物理基礎で最初に意識すべきは、公式を暗記で乗り切ろうとしないことです。教科書に出てくる式は、「なぜこの式になるのか」を1つずつ理解しながら進めましょう。

意味を理解しながら進めれば、式をど忘れしても自分で導き直せます。一方、丸暗記に頼った勉強は、問題の設定が少し変わるだけで通用しなくなります。遠回りに見えても、理解を積み重ねることが結局いちばんの近道です。

定期テストにも直結する3つの勉強習慣

物理基礎の定期テストは、次の3つを押さえれば安定して点が取れます。

教科書の例題と章末問題を完璧にする

数値を変えられても解けるレベルまで演習を繰り返しましょう。

公式は「導出」とセットで覚える

導出を知っていれば、ど忘れしても試験中に復元できます。

グラフ問題は必ず自分の手で描いて練習する

v-tグラフなどは「見て分かったつもり」が最も危険です。白紙に自力で描けるかを確認しましょう。

独学の高1・2がやりがちな3つのNGパターン

物理基礎でつまずく高1・2生には、共通するパターンがあります。次の3つに心当たりがあれば、早めに軌道修正しましょう。

「公式を覚えれば解ける」と思って暗記に頼る

物理基礎は公式の数こそ少ないものの、「どの場面でどの式を使うか」の判断が問われます。暗記だけでは初見の問題に対応できません。

力学でつまずいたまま波・熱に進む

前述のとおり力学は全分野の土台です。学校の進度に流されず、力学に戻る勇気を持ちましょう。

グラフを面倒くさがって飛ばす

共通テストでも定期テストでも、グラフの読み描きは頻出です。後回しにするほど苦手意識が固まります。

「授業を聞いても式の意味が分からない」「力学のどこに戻ればいいか自分では判断できない」という場合は、独学にこだわらず映像授業を頼るのも一つの手です。

河野塾の「徹底基礎講座」は、物理基礎の内容から基礎なしの物理まで、1つの講座でつながる設計です。「なぜこの式になるのか」という導出からていねいに解説するので、暗記に頼らない本質的な理解が身につきます。理系で基礎なしの物理まで見据えている人は、先取りを兼ねながら物理基礎の学習を一気に進められます。

共通テスト物理基礎の出題傾向と平均点

ここからは、共通テストで物理基礎を受験する高3生(主に文系)向けのパートです。2021年度に始まった共通テストの傾向を整理します。

大問3問の構成と配点(小問集合+分野別)

共通テストの物理基礎は、50点満点・大問3問構成です。理科基礎は2科目セットで試験時間60分のため、物理基礎にかけられる時間は実質約30分です。

大問 内容
第1問 小問集合(力学・熱・波・電気から幅広く出題)
第2問・第3問 特定分野を深掘りする応用問題

第1問の小問集合で全分野の基礎知識が問われるため、「捨て分野」を作ると確実に失点します。まずは全分野を一通り押さえることが前提です。

平均点の推移と難易度(2021〜2026年度)

物理基礎の平均点は、年度によって大きく変動しているのが特徴です。

年度 平均点(50点満点)
2021年度37.55点
2022年度30.40点
2023年度28.19点
2024年度28.72点
2025年度24.78点
2026年度34.68点

初年度の2021年度は37.55点と高めでしたが、その後は28〜30点台で推移し、2025年度は24.78点と過去最低水準まで難化しました。一方、2026年度は34.68点と約10点上昇する反動が起きています。

つまり、「今年は易しいだろう」という予測は通用しません。難化した年でも対応できるように、公式の丸暗記ではなく本質的な理解を固めておくことが、いちばんの安全策です。

(出典:『共通テスト 受験者数・平均点の推移(本試験)』)

思考力・グラフ読み取りなど新傾向問題

共通テストの物理基礎は、かつてのセンター試験と問われ方が変わっています。最大の違いは、問題文の数値をそのまま公式に代入するだけでは解けない問題が増えたことです。

具体的には、グラフから自分で値を読み取って計算する問題や、日常の現象・実験を題材にした考察問題が定番化しています。「公式は知っているのに点が取れない」と感じる人は、この新傾向への対応不足が原因である可能性が高いです。

他の理科基礎と比べた物理基礎の特徴

理科基礎4科目の中で、物理基礎は暗記量が最も少ない科目です。その分、計算とグラフの比重が高くなっています。

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科目 特徴
物理基礎 暗記量が最少。計算・グラフ中心。問題パターンが限定的で過去問演習が効く
化学基礎 暗記と計算が半々。mol計算がカギ
生物基礎 暗記中心。考察問題も増加傾向
地学基礎 暗記中心。開講している高校が少ない

問題パターンが限られているため、正しい順序で対策すれば短期間でも仕上がるのが物理基礎の強みです。次のセクションで、具体的な勉強法を解説します。

共通テスト物理基礎で8割を取る勉強法

共通テスト物理基礎の対策は、次の3ステップで進めます。

1. 公式を「導出」まで遡って本質理解する
2. グラフ・実験型の問題演習を重点的に行う
3. センター過去問(2015年度以降)で演習量を増やす

公式は「導出」まで遡って本質理解する

最初のステップは、全分野の公式を「なぜこの式になるのか」を説明できるレベルまで理解することです。物理基礎の公式は数が少ないため、1週間ほどあれば全公式の導出を確認できます。

前述のとおり、共通テストは公式への単純代入では解けない問題が中心です。導出を理解していれば、初見の設定でも「どの式をどう使うか」を自分で判断できるようになります。

問題演習はグラフ・実験型を重点的に

公式の理解が固まったら、グラフ読み取り型・実験考察型の問題を重点的に演習します。新傾向問題は独特のクセがあるため、専用の対策が不可欠です。

教材は、共通テスト用の予想問題集や、共通テスト導入前に公開された試行調査問題が適しています。間違えた問題は「公式を知らなかったのか、読み取りでミスしたのか」を切り分けて復習しましょう。

センター過去問は2015年度以降を有効活用

演習量を確保するには、センター試験の過去問(2015〜2020年度実施分)が役立ちます。共通テストの過去問はまだ蓄積が少ないため、センター過去問で補うのが定石です。

2015年度以降の物理基礎は、現在と出題範囲がほぼ共通しています。ただし2025年度からは新課程入試に切り替わっているため、細かな範囲の違いには注意しましょう。センター過去問は新傾向対策ではなく、基礎知識の確認用と割り切って使うのがポイントです。

【月別】高3文系のための共通テスト直前対策ToDo

「秋になって焦り始めた」という高3生のために、11月からの月別アクションプランをまとめました。今が何月かに合わせて、該当する月から始めましょう。

11月|全範囲の総点検と苦手分野の特定

11月のゴールは、5分野(力学・熱・波・電気・原子)を1巡して苦手分野を特定することです。教科書か基礎問題集で全範囲をひと通り解き、分野ごとの正答率を記録しましょう。

物理基礎は1分野の失点が合計点に直結します。正答率の低い分野を絞り込み、12月以降に重点対策をしていきましょう。

12月|過去問演習で時間配分を体得

12月は、過去問を本番形式(30分)で解く月間です。理科基礎は2科目で60分のため、物理基礎単体での時間感覚を体に入れておく必要があります。

間違えた問題は、分野別にノートへメモして弱点を可視化しましょう。「どの分野の、どんなパターンで落とすのか」が見えれば、残り1ヶ月でやるべきことが明確になります。

1月|予想問題・新傾向対策で仕上げ

1月は、各予備校の予想問題集・模試問題集で新傾向のグラフ・実験型問題に慣れる仕上げの期間です。初見の設定に対応する練習を本番直前まで続けます。

直前1週間は、新しい問題には手を出さず、今まで勉強したことの復習に集中しましょう。物理基礎は直前の総復習が点数に反映されやすい科目です。

物理基礎のよくある質問(FAQ)

物理基礎について、実際によく検索・質問される疑問にお答えします。

Q. 文系で物理基礎と化学基礎、どちらを選ぶべき?

数学に強い抵抗がなければ物理基礎、暗記が得意なら化学基礎がおすすめです。物理基礎は暗記量が最少で計算中心、化学基礎は暗記と計算のバランス型という違いがあります。

なお、共通テストの理科基礎は2科目選択です。「物理基礎+化学基礎」「化学基礎+生物基礎」など、自分の得意の組み合わせで考えましょう。

Q. 教科書だけで共テ9割は可能?

学校配布の教科書+傍用問題集を完璧にすれば、9割は十分可能です。物理基礎は出題範囲が狭く、教科書レベルの理解で対応できる問題が大半を占めます。

ただし、グラフ読み取りなどの新傾向問題は教科書だけではカバーしきれません。過去問・予想問題集での演習は別途必要です。

Q. 物理基礎は一夜漬けでなんとかなる?

定期テストなら一夜漬けも不可能ではありませんが、共通テストでは通用しません。共通テストは公式の本質理解と初見対応力を問う設計だからです。

範囲の狭い定期テストであれば、例題の解き直しを一晩やれば最低限の点は取れるかもしれません。しかしその場しのぎを続けると、受験期に力学からやり直すことになります。

Q. 高1・高2のうちに何をしておけば共テ対策が楽になる?

力学の単元を完璧にしておくことです。力学は全分野の土台であり、共通テストでも配点の中心になります。

加えて、グラフ問題に慣れておくこと、教科書の例題を全て自力で解ける状態にしておくこと。この3つができていれば、高3からの共テ対策は演習だけで済みます。

まとめ|物理基礎は「履修中の理解」と「共テ直前の対策」で得点源にできる

物理基礎は、暗記量が最も少なく出題パターンも限定的な、やり方次第で得点源にできる科目です。最後に、それぞれの読者へのメッセージをまとめます。

履修中の高1・2生へ

公式の丸暗記に逃げず、「なぜこの式になるのか」を追いながら力学を固めていきましょう。今それができていれば、高3での共テ対策は驚くほど楽になります。

共テを控えた高3生へ

平均点が大きく変動する科目だからこそ、本質理解→新傾向演習→過去問の3ステップで仕上げましょう。11月からの月別ToDoに沿えば、短期間の対策でも高得点を目指せます。

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