大学受験では塾に行くべきか?通塾が必要な人の特徴と行かなくても良い人の判断基準

一般的に、友だちが塾に通い始めたり、進級を迎えたりするタイミングで「大学受験のために塾に行くべきか?」を検討する人が増える傾向にあります。
大学受験で志望校に合格したいのであれば、塾に通うべきです。
特に難関校の場合、独学で合格できるのはほんの一握りなので、効率的な学習のためにも経験豊富な塾講師のサポートを受けるべきと言えます。
また、塾に通うことで学習面のサポートだけではなく、受験スケジュールなどの情報を入手しやすくなったり、メンタル面のサポートも受けたりできる可能性もあるでしょう。
この記事では、大学受験での塾の必要性をはじめ、塾に行くメリット・デメリットや塾に行く必要がない人の特徴についても詳しく解説します。
- 独学で志望校に合格できる人もいるが、自立して学習できるほんの一握り
- 志望校に必ず合格したいなら、必要なサポートが得られる塾に通うのがおすすめ
- 塾・予備校を利用した100名のうち、約85%が塾に通って満足と回答
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大学受験のため塾に行くべき?

結論、大学受験で志望校に合格したいのであれば、塾に通って対策すべきといえます。
大学受験の準備期間は限られているため、効率的に学習したいのであればプロに任せたほうがよいからです。
ただし、「塾や予備校にさえ通えば志望校に合格できる」という考えは禁物です。
いくら予備校や塾に通っても、一定の自立した勉強は求められるので注意してください。
また、塾や予備校に通わずとも難関大に合格する人がいるのは事実なので、必ずしも通わなければ合格できないというわけではありません。
独学ができる人は限られる
独学で志望校に合格する人もいますが、スケジュールや勉強内容を全部自分で決めてきちんと学習を続けなくてはいけません。
とはいえ大量にある参考書の中から、自分に合うものを取捨選択するだけでも労力がかかってしまうでしょう。
そのほか、誰からも管理されていないので怠けてしまったり、合格に対して足りない知識を客観的に知ることができなかったりするデメリットもあります。
つまり、塾に通わなくても問題ないと言えるのは、自分で勉強を進められる自立した人だけなのです。
独学につまずいてからでは間に合わない
独学につまずき、途中から塾で学ぼうとする人もいますが、それでは間に合いません。
すでに塾で猛勉強してきた人が、せっかく作ったリードを逃すことはしないからです。
まれにE判定から合格という「逆転合格ストーリー」もありますが、現実はそんなに甘くはありません。
本当に第一志望に受かりたいならば、常にA判定を取って確実に合格を勝ち取る道を目指すべきと言えるでしょう。
特に、判定がC判定以下であれば、合格には遠い位置にいるため、塾に行った方がいいといえます。
大学受験で塾に行くメリット・デメリット

合格を目指すうえで塾に行ったほうがよいのは事実ですが、どんなメリット・デメリットがあるのかを事前に把握しておくことも重要です。
ここでは、大学受験で塾に行くメリット・デメリットについてそれぞれ解説しましょう。
- 大学受験に特化した学習ができる
- 専門知識を持つ講師の授業を受けられる
- 受験に必要なサポートを受けられる
- 同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる
- 費用がかかる
- 通塾で時間が取られる
- 通うことが目的化しやすい
メリット
大学受験のために塾に通う主なメリットとしては、以下の4点があります。
1. 大学受験に特化した学習ができる
大学受験対策を行う塾では、大学入試で問われる分野に特化した学習ができます。
塾によっては志望校別のコースがあるので、志望校が確定している人にとっては、効率的な受験対策ができる点がメリットと言えるでしょう。
なお、志望校別のコースでは、各大学の過去問や入試傾向を分析し、求められる力に応じた実践的な指導を受けられます。
2. 専門知識を持つ講師の授業を受けられる
大学受験対策に関する専門知識が豊富な講師による授業を受けることで、より効率的に受験に必要な知識を身につけられる点も魅力です。
大手塾の中には、全国的に有名なカリスマ講師が教材を作成し、受験に特化した授業を行うところもあります。
また、オンライン授業を受けられる場合、地方に住んでいてもカリスマ講師のレベルの高い授業を受けることができるでしょう。
3. 受験に必要なサポートを受けられる
ほとんどの塾では、勉強を教えるだけでなく、進路相談(志望校選び、受験方式の選び方)や学習スケジュールなどの相談にも対応しています。
大手塾の場合はチューターが担当することが多いですが、少人数制の塾の場合は講師が一人一人の状況に応じたサポートに応じてくれます。
たとえば、模試の結果が思うような内容ではなかった時や、やる気が出ないときなどでもメンタル面でのサポートが受けられるので、モチベーション維持にも有効と言えるでしょう。
4. 同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる
大学合格という共通の目標を持つ、学校の友人とは違った仲間と切磋琢磨できるのも塾の魅力のひとつです。
周りの姿に刺激を受け「自分も負けていられないぞ」と奮起できるだけでなく、互いに励まし合ったり教え合ったりすることで孤独を感じずに受験本番まで走りきれます。
デメリット
大学受験のために塾に通うデメリットとしては、以下の3点が考えられます。
1. 費用がかかる
塾に通うと、毎月費用がかかる点はデメリットと言えます。
文科省がまとめた「令和5年度子供の学習費調査」によると、年間の平均学習塾費は公立約38万2,000円、私立約37万5,000円です。
ただし、これは学習塾に通っていない人も含めた平均。金額の分布を見ると、年間40万円以上を支払っている人が最も多い結果になりました。
1ヶ月あたりに換算すると毎月3万円以上の費用がかかることになります。
また、学習塾費は学年が上がるにつれて高くなることが多く、夏期講習・冬期講習や対策講座には別途費用が必要となる点にも注意しましょう。
出典:「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)
2. 通塾で時間が取られる
塾に通うと、授業時間だけでなく移動時間もかかるので、自ら意識しなければ自習時間を確保しづらくなるデメリットもあります。
実際、編集部の調査では「授業が多く、インプットとアウトプットとのバランスが難しかった」「定着判断に割ける時間が少ないように感じた」という声も聞かれました。
そのため、近年はスケジュール調整しやすい映像授業型の塾や、自宅で授業を受けられるオンライン塾なども増えています。
3. 通うことが目的化しやすい
はっきりとした目的がないまま塾に通ってしまうと、塾に行くことが目的になってしまい、期待していたような効果が得られない可能性があるので注意が必要です。
「第一志望の学校に必ず合格する」など、通う前にしっかりと目的を定め、塾はあくまで目的を達成する手段のひとつであると認識し、合格から逆算して学習することが大切です。
なんとなく不安だからと塾に行くリスク

「なんとなく不安……。」「周りも行っているから」という理由だけで塾に行くのはおすすめしません。
そのような理由で塾に通っても、思うような効果は得られず、塾代を無駄にしてしまう可能性があるからです。
●成績が伸びない
なんとなく塾に通いはじめると、通うことに満足してしまい、思うように成績が伸びないことがよくあります。
特に塾の教え方やカリキュラム、学習レベルが自分に合わない場合は、無駄だったと感じやすくなるでしょう。
また、塾の指導に依存しすぎるのも危険です。
難関大学に合格したいのであれば、塾に通っていても自主的な学習は必須だからです。
適当な気持ちで塾に通うと、自主的な学習習慣が育たず、学力向上が難しくなる可能性もあるでしょう。
●意欲や自己評価の低下
明確な目標がないまま塾に通い始めると、やる気が周囲に追いつかず授業についていけなくなったり、時間的な余裕がなくなったりすることでストレスが増えます。
また、模試などで周りの生徒と学力の差を感じ、コンプレックスにつながることもあるでしょう。
そうなると、学習意欲が下がってしまう可能性があります。
塾に行くべき人・行く必要がない人の特徴

ここでは、塾のメリット・デメリットをふまえ、塾に行くべき人、また逆に行かなくてもいい人の特徴を紹介します。
塾に行くべき人
塾に通ったほうがよいのは、以下に当てはまる人です。
勉強方法や学習計画に不安がある人
勉強方法や学習計画に不安がある人は、塾に通うべきです。
塾に通えば、経験豊富な講師が志望校に合格するためのロードマップを一緒に考えてくれたり、勉強もわかりやすく教えてくれたりするためです。
特に、独学だと苦手分野は後回しになったり、自分ではなかなか解決できず時間だけ過ぎたりすることもありますが、講師に聞くことですぐに問題解決できるでしょう。
大学受験の情報集めや対策に不安がある人
大学受験は、情報戦ともいわれています。
たとえば、大学入試は各大学によって特色が異なるので、それに合わせた対策を知る必要があるでしょう。
また、大学受験では複数校受験する人が多いと思いますが、第二志望は第一志望と傾向が似たところを受けたほうが効率的と言えます。
受験の日程や会場なども全部自分で調べる必要がありますが、塾に通えば情報面でのサポートを受けることもできるでしょう。
受験勉強に集中できる環境が必要な人
自宅では気が散って集中して勉強ができない人や、近くに学習室がない人は塾に通うのをおすすめします。
塾に行くことで「勉強モード」に切り替えられますし、多くの塾に設けられている自習室は集中して学習できるでしょう。
受験についてのサポートが必要な人
塾では、大学受験に対するあらゆるサポートをしてくれます。
勉強方法や学習スケジュール、志望校の決め方はもちろん、不安なことがあった時に気軽に相談したりアドバイスをもらえたりする環境があります。
自分だけで大学受験を乗り切るのが難しいと感じるのであれば、塾に通ってサポートを受けたほうが安心です。
塾に行く必要がない人
逆に、以下に当てはまる人は必ずしも塾に通う必要はないと言えるでしょう。
学習習慣があり計画的に勉強できる人
大学受験では膨大な量の学習が必要になりますが、自分で学習計画を立てて、それに対して着実に勉強を進めていける人は塾に通う必要がないと言えます。
自分で大学受験の情報を集められる人
大学受験の情報を自分自身で集められる人であれば、情報集めのために塾に通う必要はありません。
特に、自分のなかで志望する大学を決めていて、大学のホームページや受験情報サイトなど複数の情報源をチェックする習慣のある人であれば、情報収集の手間はそこまでかからないと言えるでしょう。
受験勉強に集中できる環境がある人
自宅の勉強部屋が集中できる環境にあったり、自宅の近くに学習室などがあったりする人は、自習室の利用のために塾に通う必要はありません。
モチベーションを維持できる人
大学受験は、膨大な量の学習をするためのモチベーションを維持しなくてはいけません。
独学の場合、メンタルや体調に左右されることなく、計画的にコツコツ学習を進める必要がありますが、自分でメンタルコントロールができる人は塾に通う必要がないと言えます。
100人に聞いた!大学受験と塾のホンネ
大学受験のために塾・予備校を利用した17〜25歳の男女100名にアンケートを行い、以下の点について聞きました。
- いつから塾・予備校に通ったのか
- その塾・予備校を選んだ最も大きな理由
- その塾・予備校の満足度
- 満足/後悔の理由
約半数が高校3年生から塾通いをスタート

大学受験のためにいつから塾に通い始めたかを聞いたところ、約半数(47%)が高校3年生からと回答。部活などが一段落してから通い始める人も多いことが想像できます。
高校2年生からが26%と次いで多く、高校1年生からは20%とこの中では少数派でした。
塾や学校から近い塾を選ぶ人が多い

その塾を選んだ最も大きな理由として一番多かった回答は「自宅や学校から行きやすいこと」でした。
高校生の場合、学校に通いながら通塾する必要があり、無理なく通えることも重要な判断基準となります。
通いやすさに次いで多かったのが「授業やカリキュラムのレベルが自分に合っていること」。
「口コミ・評判が良いこと」や「合格実績が高いこと」などを重視する人も目立ちました。
約85%が通った塾に満足

通った塾への満足度を尋ねた質問では、85%の人が満足またはやや満足と回答。
その理由を聞くと、半分以上が、「志望校に合格できた」を理由にしています。
「受験に対するサポートが充実していた」という意見も40%を超えており、塾のサポートにより志望校に合格できたと感じている人が多いことが想像できます。
不満の理由は人によりさまざま

通った塾に対して、やや不満・不満と回答したのは、約7人に1人となる15%。
その理由としては「受験に対するサポートが不足していた」「学力がそれほど上がらなかった」などがありました。
入塾前は塾のサポート体制がわかりにくいかもしれませんが、体験入塾をしたり、通っている人に聞いたりして情報収集したうえで入塾を決めるべきと言えるでしょう。
先輩からのアドバイス
大学受験のために塾・予備校を利用した人10名に、受験に合格した理由やアドバイスを聞きました。

成功の理由は自分に合った勉強の指導をしてくれたことだと思います。厳しくなく自分のペースで頑張れるようカリキュラムを組んでくれたので最後まで頑張れたのかなと思います。
アドバイス
塾や予備校には、難関大学向けのカリキュラムや基礎固めを重視したコースなど、さまざまな種類があります。自分が目指す大学や学部に合ったコースがあるかを確認しましょう。

学んだことをそのままにせず、きちんと復習し直した。予備校に通っていることだけで満足せず、授業で学んだことを授業外で再度復習し直すことが大切だと思います。
アドバイス
決して安くないので金銭的に無理なく通えるのかということ、自分に合った形態の予備校を選ぶことが大切だと思います。私は個別指導よりも講義のほうが合っていたので今の塾にしました。また自習室を効率的に使えるよう、自宅近くがおすすめです。

専門の講師から効率的な学習法を学び、計画的に勉強できたことが大きな理由です。また、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できたことで、モチベーションを維持できたことも成功につながったと思います。
アドバイス
自分の学習スタイルや目標に合ったところを選ぶことが大切です。講師の質やサポート体制がしっかりしているか、カリキュラムが自分の弱点に対応しているかを確認すると良いと思います。
大学受験で塾に行くべきか迷った時の判断基準

大学受験で塾に行くか迷った時は、以下の判断基準を参考にしてください。
解決したい課題が明確か
自力では志望校に合格するのが難しいと感じる人は、課題が明確なので塾に通った方がよいと言えます。
たとえば、特定の科目が苦手で勉強法がわからない人や、学習計画をうまく立てられない人が独学で合格を掴むことは難しいでしょう。
とはいえ、塾の授業はあくまで手段のひとつです。課題を解決するためには、自分で必要・不必要を判断し、能動的に取り組む必要がある点には注意が必要です。
逆に、合格に必要な計画を自ら立て、状況に応じて常にアップデートできる力があるのなら、独学でも対応可能です。
勉強方法に不安がないか
自己管理が苦手で学習計画をどう立てたらいいかわからない場合や、これまで独学で勉強してきたけどうまくいかなかった場合は、一刻も早く塾に行くべきです。
「もう少しよい方法が知りたい」くらいのレベル感であれば、ネットや書籍で勉強法を調べて試すことで解決できる可能性はあります。
しかし、ネットや書籍だけで合格できる人はまれで、途中まで独学で頑張ったものの成績が伸びず、慌てて塾に通い始めるパターンがほとんどであることは覚えておいてください。
冒頭で説明した通り、受験は限られた時間の中で競い合うレースであり、ライバルは何キロもリードしている可能性があります。
自立して勉強ができるのであれば、なおさら早めに効率性を最重視している塾に通うことを検討したほうがよいでしょう。
受験までの残り時間
受験までの残り時間が少ない中、志望校の合格水準に届いていない場合は、塾をフル活用したとしても対策が間に合わないリスクがあります。
例えば、部活で忙しい場合は、時間のコントロールがしやすい映像授業の塾やオンライン塾に通う方法もあります。
少しでも不安がある場合は、早めにプロの力を借りたほうがよいと言えるでしょう。
十分な時間がある場合は、自分のペースで独学を進めることもできますが、自立して勉強を進められることが条件です。
自分でやる気を出せるか
学習習慣があり、現在の学力が合格圏内であった場合に、最後に問題になるのはモチベーションの維持です。
勉強を「やりたい、やりたくない」ではなく、「やるべきことだからやる」と捉えることができ、自ら勉強に向かい続けることができるのであれば独学でも問題ないでしょう。
逆に、自分だけでモチベーションを維持するのが難しければ、塾に通うことをおすすめします。
志望校合格という同じ目標を持つ仲間とのコミュニケーションから良い刺激を得られますし、塾によってはモチベーション維持を含めたコーチングに力を入れているところもあります。
最短距離で難関大学合格を目指すなら河野塾

難関大学合格を目指すなら、河野塾がおすすめです。
河野塾の魅力は、本質を追求し、自ら学び抜く力を養う独自のカリキュラムにあります。中でも「徹底基礎講座」は、その集大成です。
多くの予備校が多様な講座を用意するのに対し、河野塾は「徹底基礎講座」という一つの講座に凝縮。これは、目先のテクニックではなく、本質的な理解こそが合格への最短距離であると考えるからです。普遍的な考え方を身につけることで、どんな問題にも対応できる「再現性」を徹底的に追求しています。
「徹底基礎講座」は、学年の区別なく初学から難関大合格までを射程に入れた設計です。基本・応用・発展の3層構造で、自分のレベルに合わせて無理なくステップアップできます。さらに、復習に最適なレビュー講義も用意されており、効率的な学習をサポートします。
さらに、河野塾はオンライン講座であるため、全国どこからでも質の高い授業を受けることが可能です。「徹底基礎講座」は約50.5万円と、3年間通う塾・予備校の約半額で受講できます。
河野塾は、結果につながらない努力はさせません。最高水準のコストパフォーマンスで、受験に必要なことだけを学び、最短・最効率で志望校合格を掴み取りましょう。
大学受験の塾・予備校に関する調査
調査対象:大学受験のために塾・予備校に通ったことのある25歳以下の男女100名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年3月3日〜3月4日
大学受験の塾・予備校に関する調査
調査対象:大学受験のために塾・予備校に通った経験のある人20名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年3月3日〜3月4日
カリスマ講師の言うとおりに勉強すれば偏差値は上がり志望校に合格することが決まっているので、彼らの授業を受けた。血肉とするために復習さえすれば今の学力に関係なく成績が上がると自分が信じたから。
アドバイス
合格体験記を読み漁り、そこに書かれている勉強方法を真似すれば大学受験など軽々と突破できるので、情報を集めること。